代表取締役 刑部 斉

株式会社プレイス&アビリティ 代表取締役 刑部 斉

代表取締役 刑部 斉

株式会社プレイス&アビリティ
設立 2009年6月17日
事業内容
  • 戦略的採用人事部代行事業
  • 不動産業界特化型アウトプレースメント事業
会社HP http://www.place-ability.jp/

将来の起業を目指してベンチャー企業へ

中学3年生の時に、父が亡くなりました。
それまで元気だった父が家で倒れ、2週間後には他界。
その時、私はいくつかのことを決意しました。

まずは肉体的、精神的にタフになること。
次に、医者になること。
父を亡くすという辛い経験から、同じ悲しみを持った人をより少なくしたい、そして救いたいと思ったのです。
また、父が50代で亡くなったことから、1回しかない人生を絶対に後悔したくない、
思い切って生きようと思うようになりました。

大学受験で国立の医学部を目指し、必死に勉強しました。
しかし合格できず、早稲田の理工学部に入学。
医者になるという夢が破れたからには経営者になろうと思い、たくさんの本を読みました。

人格を上げ、求心力を高めなくてはならない、人として正しいことをしなくてはならない、
様々な困難を乗り越えなければならない、と説かれた経営者の自伝を読み、
自分もそのような険しい道を進もうと決意。
それが就職活動に結びつき、まずはベンチャー企業でビジネスマンとしてのスキルを上げようと、
株式会社ベンチャーオンラインに入社しました。

会社選びに当たっては、まずは独立を視野に入れ、
自分がビジネスマンとして成長できる環境かどうか、
鍛え上げられるまでの間に良い仲間・良い社風の下で働くことができるかどうかを重要視していました。

メンバーに愛情を注ぎ、誰よりも率先して働く

ベンチャーオンラインには6年在籍しました。
1年目は死ぬ気で働いていましたね。
土日も朝9時に出社し、週2回は徹夜。休んだことはないように思います。
担当クライアントは18社もありましたし、広告の提供からコンサルティング、
アウトソーシングもすべて各営業が行っていました。

初年度は8000万円も売り上げていたので、2年目の年収は1000万円。
プレイングマネージャーとして、メンバーのマネージメントも行うようになりました。
しかし、当時の私はメンバーに愛情を注いでいたかというとそうではなかった。
自分でも売り上げて、メンバーのマネージメントをして売り上げの責任も負うことに一生懸命でした。

マネージャーになった時、それではいけないと考えを改め、勉強しました。
メンバーに愛情を注いで、自分は誰よりも率先して働く。
マネージャーは良い経験になりました。

起業へ踏み切ったのは、30歳までには起業すると公言していたことがひとつ。
もうひとつは、自分がどこか走り切れていないと感じたこと。
リーマンショックの影響で会社の売り上げも下がり、リストラも行われていました。
リストラ自体は、経営判断として間違ってはいないと思います。
しかし私の中では、
「私がマネージャーとして成長させてあげられなかったから、売り上げを作れずにリストラされてしまった」
という反省の思いがもやもやとしていました。
その悔しい思い、本当に人を成長させていきたいという思いから、このタイミングで独立し、
背水の陣に追い込んでみようと起業しました。

仕事を通じ、自身の品格を上げていく会社に

社員には、仕事を通じてより立派な人格を身につけて欲しい。
そのことを何よりも重要視しています。
どんな仕事であれ、仕事は大変なもの。
その大変なことをどう楽しくやっていくかも大切です。

襲いかかる困難を乗り越えていくことで、自分自身の考え方、ポジティブな発想を身につけたり、
次の同じような苦難を乗り越えられるような人になって欲しいですね。
自分自身を成長させる、品格を伴った人間に成長して欲しいです。
仕事を通じて人間としての品格を上げていけるような会社にしたいと思っています。

もちろん、お客様は最優先。
自分を犠牲にしてもお客様を守っていかなければいけないのは当然で、
対外的には仕事を通じた成長を重要視しています。

SNSを使ったマッチング、そして世界市場へ

今後の事業展開としては、既存の採用方法に違和感を唱えるお客様に対し、
SNSで企業と学生との接点を設けていける企画を立案したいと思っています。
フェイスブックは実名性を持ったメディアだからこそ、企業と学生を繋げるのではないかと。
うまくマッチングできる仕掛けを構築していきたいですね。

また、次の展開として世界市場でブランドを作りたいと思っています。
採用会社というと、国内で着地している会社が多いですが、世界市場は無限。
弊社はまだ小さな会社ですが、夢とビジョンは大きくもっています。
世界に行くことも、大きなビジョンとして達成したいと思っています。

夢を、やりがいを、目的を共感できる人材と

弊社のビジョンや夢を共に実現したいと思っている人と、会社を大きくしていきたいですね。
行動力やコミュニケーション能力以上に、我々が目指している方向性に共感し、やりがいを感じてくれ、
会社が大きくなっていくことに歓びを感じてくれる人に来てもらいたいです。

例え話ですが、ある村に飢饉があったことがきっかけで、教会を建てることになりました。
建築作業をする人たちに、「あなたは何のために教会を建てるのですか?」と尋ねます。
ひとりは「お金のためです」と答えました。
もうひとりは「家族のためです」と答えました。
3人目は「この村から飢饉をなくすためです」と答えました。
何のために仕事をしているのか。
その目的・夢・理念を共有、共感していける人材と、この会社を盛り上げて行くことができれば、と考えています。
行動力、コミュニケーション能力は特に必要ありません。
村の人を救うのだ、という気持ちがあれば、
なんとかこの教会を明日までに建ててやろうという気持ちになってもらえるのではないかと思うのです。

足を止めずに、最後まで走り切って

就職戦線は依然厳しい状況にあります。
内定率も悪い数字を出しています。
その中で、就職活動を継続すること自体が立派なことだと私は思っています。

発案するのは簡単。行動もある程度は簡単。一番難しいのは継続していくことなのです。
特に就職活動では、不合格で気持ちが萎えることもある。
自分が否定されているような気持ちにもなる。
一番継続が難しいものだと思います。
それでも諦めずに、いくら叩かれても足を止めずに会社を廻り続け、内定がもらえるまでやり続ける。
それは尊敬すべきことです。

今は困難に遭遇しているのです。
それを乗り越えていくことは非常に重要な経験です。
頑張り続けたことは必ず、社会に出た後生かされると思います。
だから足を止めずに、最後の最後まで走り切ってください。